Android速度測定アプリデータ通信量調査

Android速度測定アプリデータ通信量調査

本記事では、インターネット速度測定ができる数多くのAndroidアプリから主要なものを抽出し、 実際にモバイル回線で速度測定をしてどの程度データ通信量が発生するのか計測した結果をまとめます。

測定環境について

  • 契約回線:OCNモバイルONE
  • 端末:Google Pixel3a

データ通信量の測定方法

Android標準メニューのアプリのデータ使用量から、各速度測定アプリの通信量を確認。 複数回速度測定を実施した場合は、測定前後の差分で通信量を確認。

速度測定結果とデータ通信量まとめ1

アプリ名下り速度測定結果(Mbps)上り速度測定結果(Mbps)データ通信量(MB)
Speedtest15625256
Speedtest Master11140165
SPEEDCHECK スピードテスト16628158
FAST Speed Test16022166
Simple Speedcheck13337228
SpeedCheckerによるインターネットおよびWi-Fi速度テスト14240216
Meteor13539335
ドコモスピードテスト
ノーマルモード
1051869
ドコモスピードテスト
ライトモード
33207
ドコモスピードテスト
ラージモード
14927186
RBB SPEED TEST12718103

SPEEDCHECK スピードテストSimple Speedcheckは同一企業から提供されるアプリで、UIも機能もほぼ同等のものになります。

まとめ

モバイル回線経由でも結構な通信量を使ってしまう

試験結果の通り、多くの速度測定アプリにおいて1回の計測で100MB~200MB程度の通信をしてしまう※ことがわかりました。 今後は5G等の高速回線が普及していくと、速度測定1回に対するデータ通信量もより大きくなっていくことが推測されます。 (※注:筆者試験環境における結果です。回線能力によって速度測定時に使われる通信データ量は大きく上下します。)
モバイル回線経由だとWi-Fi経由と違って特別少ないデータ量で計測できるようなアプリがあるかもと、少し期待していましたがそこまでうまい話はないようです。 とはいえ、次項の通り通信量への配慮がされているアプリが見つかったことは収穫でした。

データ通信量への配慮があるアプリ

SPEEDCHECK スピードテストSimple Speedcheckは下記のように速度測定前に下記のような画面が表示され、データ通信量に2MB~99MBまたは制限なしで設定をすることが可能でした。 極端にデータ量を減らすとその分、測定データの制度が犠牲になるかと思いますがこのような配慮のある機能は嬉しいですね。こちらのデータ通信量上限の設定は初回に一度聞かれて設定したら、二度目以降は聞いてくれなくなります。後から変更する場合は設定メニューから変更が可能です。

また、ドコモスピードテストはノーマルモード、ライトモード、ラージモードの3種類のモードで速度測定ができます。こちらは前項の通りそれぞれのモードで実測していまして、ライトモードで7MB、ノーマルモードで69MB、ラージモードで186MBとモードによって通信量も大きく異なることがわかります。ライトモード・ラージモードの測定実施時には下記のように説明があり、ここでも通信データ量と速度測定の精度がトレードオフの関係にあることが読み取れます。


  1. 注意事項:2021年6月20日時点で調査した結果となります。アプリの更新等より今後変更が発生する可能性があります。 ↩︎